大島桜は満開2019年04月07日 17:40

そこに植えられた経緯は分かりませんが、半世紀以上前から春になると花を咲かせていたことは間違いありません。
本日、平成31年4月7日(日)は大島桜が満開です。

満開の大島桜

平成最後の春。

86 Racing サスペンションチューニング ― 平成最後の更新2019年04月30日 16:00

昨年末にToyota 86 Racing の足回りを交換しました。スプリングレートはF9kgf/mm・R8kgf/mmとして、それに合わせてダンパー仕様を決めていきました。足回りを一新してから約4ヶ月、車両への理解が深まってきたところです。


ストック状態の86 Racing

このクルマを購入したのは猛暑激しい平成30年7月下旬ころで、入手後しばらくはバケットシートを装着した以外はストック状態で乗っていました。

純正タイヤは一般的な製品です。
・YOKOHAMA dB decibel E70 205/55R16
・スチールホイール 16×6 1/2JJ
=== ここから ===
「YOKOHAMA dB E70」は高い静粛性にプライオリティを置いて開発したOEタイヤ。ハイレベルな静粛性に加え、優れた走行安定性や高い剛性、快適な乗心地を実現し、低燃費性能も追求している。
=== ここまで ===
ニュースリリース|ヨコハマタイヤがトヨタ新型「ヴィッツ」に新車装着


ジムカーナ走行シーン

YOKOHAMA dB decibel E70でジムカーナ走行をやってみます。
タイムを狙うタイヤでないのでグリップは高くないものの、穏やかに滑り出す特性はクルマの挙動に慣れるには具合よいものでした。純正サスペンションとの相性は優れており、それなりにスポーツカーらしい走りを乗り手に伝えてきます。
とはいえ、本格的なスポーツ走行を楽しむタイヤではありません。


タイヤとホイールを換えることにします。
・DUNLOP DIREZZA ZⅢ 225/45R17 91W
・RAYS GRAM LIGHTS 57Transcend 17×8 1/2J INSET40

DUNLOP DIREZZA ZⅢ(225/45R17)

ジムカーナ走行をしてみると純正サスペンションとこのタイヤとの組み合わせは相性が悪いことが分かりました。タイヤのグリップ性能に対してスプリングレートが釣り合っておらず、コーナリング時の挙動がぎこちなくなってしまいます。ロールが大きいことは構わないのですが、底付きしたような不自然さが現れたり、立ち上がりのアクセル操作に対して予想より早くVSCが介入したりと、小気味好い軽快さが薄らいでしまいました。


そこで足回りの交換を考えます。
ロールを意識しながらドライビングしたいのと加速時のピッチングを感じ取りたいため、スプリングレートはF9kgf/mm・R8kgf/mmとしました。
一連の作業は(株)ラックに依頼します。減衰力設定はサスペンション技師の坂牧さんに一任します。


フロントサスペンション

ショップからの提案でSKFベアリングを装着しました。上の写真ではアッパーマウント下の輪っかの部品がそれです。
SKFベアリングの説明は下の文章をどうぞ。
=== ここから ===
直巻きスプリング用ボールベアリングシート。
ベアリングの回転によりスプリング伸縮時のフリクションを緩和し、スムーズなストロークを可能にします。
輸入車等に純正採用されているスウェーデン[SKF]社製の正規品を使用。
当社樹脂製のid63シートアダプターを付属しています。
※ロア側に使用する場合、水や埃が侵入しやすくなりベアリングの寿命が短くなる恐れがあります。
=== ここまで ===
SilkRoad :: SKFベアリング


ナックルブレースキット(黒いプレート)を装着

ショップからの提案でナックルブレースキットを装着しました。
ナックルブレースキットの説明は下の文章をどうぞ。
86&BRZ用ナックルブレースキット&ステアリングラックリジッドキット


フロント ピロアッパーマウント


リヤサスペンション

リバウンドストロークを確保するためヘルパースプリングを合わせることにします。


リヤ減衰力調整つまみ

仕上がりは秀逸でキビキビとしたコーナリングと安定した直進性が両立する上質な走りになりました。3速程度までを使うミニサーキットとジムカーナでは不安なく攻められます。一方、鈴鹿サーキット本コースくらいまで速度域が上がってくると、リヤの接地性が下がってきたようなモゾモゾっとした感覚が現れてきます。これは致し方ないのかもしれません。高速サーキットを走り込むには空力パーツを検討するのがよさそうです。

足回りをチューニングしてみて改めて分かったのはこのクルマのボディーは剛性感が高いことです。86KOUKIだからなのか、ロールケージが付いているからなのか、あるいはその両方だからかもしれませんけど、車両骨格がしっかりしている感覚が伝わってきます。これはドライビングに安心感と心地よさを与える大事な要素です。
Toyota 86 Racing、チューニングでさらに良いクルマになりました。

今日で平成は終わります。
閉塞感と失速感が漂い、国際社会においては存在感を失いつつあるのが今の日本の実情でしょう。
そんな平成時代の後半に86のような趣味性の強いクルマを登場させることができたのは、日本の自動車史においてとても意義深いものになるに違いありません。

令和の時計が動きはじめます。
予想される激動のなか、トヨタ(と連携する企業組織)は世界の自動車産業界において新たな存在感を示す基幹企業となって躍進していくことでしょう。そして多くの人々に幸福をもたらしていくはずです。
そんな未来を想像しています。