謹賀新年2025年01月02日 20:25

2025年(令和7年)
昭和で数えると昭和100年




2年ぶりに行われた新年一般参賀での徳仁(なるひと)天皇のお言葉。
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新年おめでとうございます。皆さんとこうして新年を一緒に祝うことをうれしく思います。その一方で、昨年の元日に発生した能登半島地震や、各地で起こった大雨の災害などにより、いまだにご苦労の多い生活をされている多くの方々の身を案じています。いろいろと大変なこともあるかと思いますが、本年が皆さんにとって、安らかで良い年となるよう願っております。年の始めに当たり、我が国と世界の人々の幸せを祈ります
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新年一般参賀映像(令和7年1月2日 1回目) - 宮内庁

「思い」、「案じ」、「願い」、「祈る」

どれも静かに発せられるものばかりです。静かだからこそ、未来を見据えた力強い希望を感じ取ることができます。
凋落から脱却するための推力は、そこに求めることができましょう。

タイヤ内圧調整によるラップタイムに関わる影響の検証2025年01月03日 06:00

タイヤ内圧調整によるラップタイムに関わる影響の検証

【緒言】
 スポーツ走行する際のタイヤ内圧は、季節を問わずほとんどのサーキットにおいて温間230kpaに設定していた。この内圧設定については確たる裏付けはなく、高くも低くもない当たり障りのない数値にしておけば無難だろうと適当に決めていただけである。内圧を固定していることに趣味的な含意を込めるとすれば、運転技術の進捗を判断するには可能なかぎり走行条件を一定にして、時系列で観察していくことが不可欠との認識を持っているからである。タイヤが消耗した際に同じ銘柄のタイヤで更新しているのは同様の理由による。
 内圧の高低がタイヤの接地特性に影響を与えることは経験的に分かっているが、影響の度合いについてはこれまで検証したことはなかった。そこで今回は内圧を4種類に分け、それぞれのラップタイムを比較することにした。

【方法・手段】
1.車両状況
 車両:トヨタ86 Racing(ZN6)
 タイヤ:MICHELIN PILOT SPORT 4S 225/45R17
2.試験方法
 試験は2024年11月13日(水)、晴天下の美浜サーキット・クニモトで実施した。タイム計測にはサーキットから貸与されたトランスポンダーを使用した。
 走行開始時の内圧は、240kpa、220kpa、210kpa、200kpaの4種類に設定し、前後とも同じ値とした。
 1本目の試験前のみウォーミングアップとして4周走行した。
 出走直前に内圧を指定数値に合わせ、アウトラップの次の周回から連続周回して各ラップタイムを計測した。他車との譲り合いでフル加速していないラップは外れ値として除外した。
 記録した項目は、走行開始時刻とラップタイム、走行後の内圧である。

【結果・集計解析】
 数値の単位は、内圧はkpa、ラップタイムは秒である。
 除外対象となった周回は200kpa走行時に発生した1ラップのみであった。
 各試験でのベストラップは「」表示とした。

設定内圧:240
・開始時刻:9:18
  1:51.318
  2:50.328
  3:50.169 *
  4:50.705
  5:50.566
  6:51.144
・平均タイム:50.70
・終了時内圧:260

設定内圧:220
・開始時刻:9:34
  1:50.338
  2:49.671
  3:49.377 *
  4:50.113
・平均タイム:49.87
・終了時内圧:230

設定内圧:210
・開始時刻:10:08
  1:49.959
  2:49.157 *
  3:49.422
  4:50.002
  5:50.107
  6:50.695
  7:51.033
  8:50.949
  9:50.452
・平均タイム:50.20
・終了時内圧:220

設定内圧:200
・開始時刻:10:44
  1:50.539
  2:49.857
  3:49.611 *
  4:49.735
  5:49.912
  6:49.752
  7:50.297
  8:50.039
  9:50.060
 10:49.950
 11:49.720
・平均タイム:49.95
・終了時内圧:210

【検証】
 内圧240kpaはラップタイムは明らかに遅かった。
 総合でのベストラップは内圧210kpa走行時に記録した。
 200、210、220それぞれの平均値からは優劣を明確に示唆する結論を得ることはできなかった。

【考察】
 これまで使用してこなかった210kpa、200kpaといった低めの内圧を重点的に検証したいとの背景があり、それぞれ9周、11周といったまとまった周回を試みた。
 内圧240はステア初期での反応が早くフィーリングは良いものの、旋回時のグリップは低く感じた。スポーツ走行する場面では240は高すぎる印象があった。
 内圧200〜220に関してはどれも似たような感触でハンドリングに違いを見出すことはできなかった。深く考えずスポーツ走行を楽しむだけなら内圧200の一点張りで良いと感じた。
 今回の検証では、試験開始から試験終了まで2時間近くの時間差があり、朝から昼にかけて気温、路温とも上昇していた。途中給油なしの連続走行なので車両重量は減る一方であった。これら要素のため、試験の厳密性は担保されていないのが実際である。
 すべての試験において2周目か3周目にベストタイムが出ている。この知見を活かせば、現在の仕様なら4周ごとの試験を繰り返せば不確定要素を減らした信頼度の高い検証が可能になると考えられる。内圧の調整幅に関しては、10kpa刻みでは違いが不明瞭だったことから、30kpa刻みとするのが妥当と考えられる。
 200kpaより下の内圧は検証していない。また、前後で異なる内圧にしての測定はしていない。これらについては次回以降の課題とする。

【利益相反】
 開示すべき利益相反はない。

【謝辞】
 この試験は株式会社ラックが主催する走行会に参加した際に実施した。当日は参加台数がフル定員に達していなかったことに加え、参加ドライバーの技量から事故誘発の可能性は低いと判断されたことから、グループ分けしないことが決定された。そのため各自の責任のもと、午前・午後とも3時間枠の完全フリー走行となった。
 このような配慮があったゆえ、時間的制約なく、構想どおりに試験することが可能となった。運営スタッフ各位に感謝します。

LUMIX DC-G100D ー OLYMPUS STYLUS 1s からの機種変更2025年01月13日 12:25

カメラを買い替えたという話です。
昨年末に Panasonic のカメラ LUMIX DC-G100D を買いました。手軽に持ち出せるサブカメラとしてけっこう長い間 OLYMPUS STYLUS 1s を愛用しておりましたが、その代替機というかたちで LUMIX DC-G100D を購入しました。STYLUS 1s の方は動態保存を予定しています。

【OLYMPUS STYLUS 1s】
発売日:2014年11月14日
撮像素子:1/1.7型 CMOSセンサー
有効画素数:1200万画素
ファインダー:EVF、約144万ドット
質量:約402g(バッテリー、メモリーカード含む)
OLYMPUS STYLUS 1s | オリンパス

【LUMIX DC-G100D】
発売日:2024年1月26日
撮像素子:4/3型Live MOS センサー
有効画素数:2030万画素
ファインダー:EVF(有機EL)、約236万ドット
質量:約413g(標準ズーム、バッテリー、メモリーカード含む)
 〃:約546g(望遠ズーム、バッテリー、メモリーカード含む)
購入には『Panasonic Factory Refresh』を利用しました。
=== ここから ===
Panasonic Store Plusでは、「限りある資源を大切にしたい」との思いから、様々な理由で当社グループに戻ってきた家電をもう一度使える状態に再生し、販売する活動に取り組んでいます。
出荷される商品はすべて、当社グループ監修の厳格な品質基準を満たした商品です。
=== ここまで ===

オンラインストア価格は、税込にて88,000円です。送料はかかりません。
商品については下記URLを参照ください。
カメラ|Panasonic Factory Refresh -パナソニック検査済み再生品(保証付)-【パナソニック公式通販】


10年前に発売の OLYMPUS STYLUS 1s は、現在のカメラと比べるとさすがに見劣りする場面が目立つようになってきました。もっと品質の高い写真で残したいと思うことが多くなっています。十分に買い替え時です。
購入にあたり備えていてほしい機能は、良く写るのはもちろんのこと、軽くて、小さくて、ズームが付いて、そしてファインダーを搭載していることです。背面モニターだけのカメラは今回は除外です。
両手でカメラを構え、ペンタプリズム式ファインダーを覗き、結果を予想しながらシャッターボタンを押すという一連の撮影操作を心地よく感じています。PENTAX K-3 Mark III をメイン機種にしているのは、ペンタックス贔屓ということはあるものの、こうした好みにしっくりくるからです。
なので、電子式でよいのでビューファインダーが備わっている機種が条件になります。しかし探してみると意外なほど候補が少ないことに気づきます。
そんな中、渡部さとるさんの動画
注文して数日もしない内に届きました。箱を開けさっそく使ってみます。
予想を超えるカメラでした。
手にしてから日が浅いにもかかわらず、使いやすいインターフェースのおかげで作品作りの撮影に没入できました。500ml のペットボトルのお茶より軽いので、鞄に入れていても苦になることはありません。迷うことなく持ち出せる携帯性の良さはこのカメラ最大の魅力といえましょう。
【作例】

「ベイ・ナンナンの魚フライ定食は税込み800円」


「気づいてほしい味噌汁の湯気」


「大井漁港と横切る電線」


「たこつぼもなかは小倉と抹茶のハイブリッド餡子」


「ピクセル等倍の愛知県知事賞受賞」


「日没12分前の窓辺」


今回のロケ地に選んだ南知多については「師崎グルメBOOK」が詳しいです。2018年(平成30年)の発行なので情報が多少古くなっている部分はありますが、撮影に役立つ情報が数多く載っています。
師崎グルメBOOK

作例のような写真を出力するだけなら iPhone で事足ります。けれど、撮影する一連の行為を楽しみ、趣味として写真と向き合っていくには、撮影機材としてのカメラは欠かせない存在になります。
LUMIX DC-G100D はファインダーは見やすく写りは良く、価格は比較的低く設定されており、実際に使ってみてなかなか秀逸なカメラだと思いました。
それと、マイクロフォーサーズ(OLYMPUS STYLUS 1sも)が採用している4:3のアスペクト比は3:2とは違った趣があります。
そこがまた面白かったりするのです。

広田尚敬×ハービー・山口 Special Talk ー 『Cameraholics Vol.12』巻頭企画2025年01月26日 15:10

表紙の文字に手招きされるように雑誌を買ってしまいました。
『Cameraholics Vol.12』です。


書影:Cameraholics Vol.12

巻頭企画 Special Talk 広田尚敬×ハービー・山口」の文字を見て、「オッ!」と声が出た方はどのくらいいらっしゃるでしょう。
“鉄道写真好き”かつ“ロック好き”かつ“坂本龍一好き”なら、ほぼ100パーセントのヒット率になる、かもしれません。

鉄道は幼いころから好きでした。
ただ、近所を走っているのは私鉄のローカル線で、それもほとんどが2両編成の吊り掛け式電車でしたから、子どもの目にはつまらない地味なものに見えました。小学館の電車図鑑に載っている16両編成の新幹線「ひかり号」や食堂車付き長大編成の国鉄特急には、だから余計にあこがれたものです。先頭車両のJNRの文字も、意味は分からなかったけど、カッコよく感じていました。
そんな電車好きの小学生が中学生になると、友だちを誘って鉄道写真を撮りに行くようになります。当時は情報がとても少なく、鉄道写真好きが参考にするといえば、広田尚敬さん一択という具合です。

上越線の特急電車(1982年当時)

数少ない参考書として広田尚敬さんの解説本は隈なく読みました。その広田さんは今もお元気で、現役写真家として精力的に活躍されていらっしゃいます。本当に嬉しいことです。
広田尚敬 集大成の鉄道写真・電子フォトブック「HIROTA SELECTION!」 – 部活
鉄道写真の神様・広田尚敬 貴重な話満載の4時間超え!ロングインタビュー HIROTA SELECTION!(インタビュアー・江上英樹) - YouTube


対談のもうひと方であられるハービー・山口さんといえば、ロバート・フリップ(キング・クリムゾン)の笑っている写真や、優しい顔でレンズを見つめるジョー・ストラマー(ザ・クラッシュ)の写真が有名です。どこかで目にしているのではないでしょうか。
また、2020年の12月、人見記念講堂で撮影された坂本龍一の左手のラストショットは記憶に新しいことかと思います。
写真の作風やテーマはどこから来るのか【ハービー・山口氏】 - YouTube
ハービー山口さん⑥ 坂本龍一 - YouTube


表紙の文字といえば、「マウントとるより写真とれ!」には笑ってしまいました。
流石うまいなぁ、とるの。