岩田健太郎医師の主張は全く正しい2020年02月20日 22:50

新型コロナウイルス(COVID-19)感染症をきっかけにダイヤモンド・プリンセスという豪華客船を知りました。
日本生まれの大型豪華客船、ダイヤモンド・プリンセス

途切れることのない新型コロナウイルス報道のため船旅を忌避するような気持ちになってしまう人が出てしまうかもしれません。しかしこうした感染症騒動がなければ、豪華客船での海の旅は素晴らしいイベントであることは間違いないと思います。
一連の報道で実感したのは、政府や厚生労働省の対応の杜撰さです。知性的で正しい対応ができていれば、世界から批判されるようなこんな展開にはなっていなかったでしょう。



岩田健太郎医師が船内の状況を動画で伝えました。2月20日(木)の朝に削除されたため現在視聴できませんが、現場の実際についてほとんど伝わってこない中で岩田医師の動画はとても価値のある内容でした。
https://youtu.be/W3X3RSmf7ds
ダイヤモンド・プリンセスはCOVID-19製造機。
なぜ船に入って一日で追い出されたのか。

動画は削除されてしまいましたけど、書き留めておいた動画解説文章があるので下に転記します。
=== ここから ===
ダイヤモンド・プリンセスに入りましたが、何者かによって1日で追い出されました。感染対策は悲惨な状態で、アフリカのそれより悪く、感染対策のプロは意思決定に全く参与できず、素人の厚労省官僚が意思決定をしています。船内から感染者が大量に発生するのは当然です。すぐに船内のみなさんを(医療者たちを含めて)助けてあげねばなりません。
=== ここまで ===


様々な人たちが意見を述べています。
清水泰行医師のブログ『ドクターシミズのひとりごと』にこんな文章がありました。
=== ここから ===
岩田先生の動画に反論して、高山義浩先生がFacebookでコメントしています。この高山先生のコメントを使って今度は岩田先生を叩き始める人も出ています。
=== ここまで ===
何が正しいのやら?



岩田医師ご本人の語り口はこんな感じです。
=== ここから ===
昨日も書きましたが、感染対策はうまくいったりいかなかったりします。100%完璧にやる、というのが無理な目標です。だから、うまくいかなかったこと「そのもの」は仕方ないのです。が、うまくいかなかったという事実から目を背けて「うまくいっている」ふりをするのは一番いけません。
=== ここまで ===
結果を出すということ(COVID対策) - 楽園はこちら側

=== ここから ===
 誤解してもらっては困りますが、ぼくは政府や厚労省のやり方がけしからん、と文句を言いたいわけではないのです。未曽有のアウトブレイクで、うまくいくことばかりとは限りません。うまくいくことも、いかないこともあります。しかし、何がうまくいって、何がうまくいかなかったのか。それを曖昧なままにして「みんな、いろいろあったけど頑張ったよねー」で終わりにしてはいけません。

 うまくいかなかったことを、ちゃんと開示するのは国の責務です。2001年に米国が炭疽菌でしくじったときも、02-03年にSARSでカナダの院内感染が起きたときも、15年に韓国の病院でMERSのアウトブレイクが起きたときも情報は開示され、問題点は明確になり、そして改善策が施されてきました。

 09年の新型インフルでも「やはり日本にもCDCが必要だ」「ワクチンについてはACIPのようなきちんとした取り決めをする機関を作らねば」という意見を出しました。が、「いろいろあったけど、みんな頑張ったよねー」の空気だけが場を支配し、両者は10年以上たった今でも作られないままです。
=== ここまで ===
新型コロナウイルス 崖っぷちの日本に活路はあるか : yomiDr.

岩田医師の主張にとくに難しいところはありません。先人たちの叡智に対する敬意と学問を大切にする謙虚な姿勢を感じます。



URLだけですけど、気になったサイトを記します。
感染症専門医・岩田健太郎氏のYouTube動画にはあまりにも嘘が多いと判明 当該人物の厚労省・高山義浩氏がFacebookで事細かに"虚と実"を解説 加藤厚労大臣も記者会見で岩田健太郎氏のYouTube動画内容を明確に否定 | アノニマス ポスト

新型肺炎、日本の危機管理に「足りないもの」を専門家らが指摘(松村 むつみ) | FRaU

「声を上げられないスタッフを代弁してくれた」岩田健太郎氏の動画に、船内スタッフが沈黙破る | ハフポスト

ダイヤモンド・プリンセスの呆れた感染対策、厚労官僚はなぜ暴走したのか | 情報戦の裏側 | ダイヤモンド・オンライン

岩田教授に対する政府の反論は真っ赤な嘘! 他の医師もずさん管理を証言、橋本岳副大臣の投稿写真には“ゾーンぐちゃぐちゃ”の証拠|LITERA/リテラ
リレラの記事はこう結んでいます。
=== ここまで ===
 圧力によって都合の悪い話は徹底的に潰し、正当性を一方的に主張して間違いをけっして認めない──。こうした安倍首相による新型コロナ対応によって国民の生命が脅やかされ、ついには犠牲者まで出してしまった。ほんとうにこんな政府に任していいのか、国民ひとりひとりはよくよく考えるべきだ。
=== ここまで ===